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パチンコ店のポスターは「目立つように作る」だけでは足りません。同じA1サイズでも、駐車場の入口に貼るのか、島端に貼るのかで、載せられる情報の数も、読ませるために必要な文字の大きさも変わります。
この記事では、用途別の7種類、掲示場所から逆算する文字サイズ、サイズ規格の実寸、そして一度作ったデザインをどこまで展開できるかを、数字でまとめました。制作を社内でやる場合も、外注する場合も、判断の土台になる内容です。
ひとくちに「ポスター」といっても、目的も掲示場所も違います。まず自分がどれを作ろうとしているのかをはっきりさせると、後の判断が全部つながります。
| 種類 | 目的 | 主な掲示場所 | 載せる情報の数 | 更新頻度 |
|---|---|---|---|---|
| 来店告知 | 特定日の集客 | 入口・外看板・SNS | 5〜6 | 都度 |
| 新台入替 | 導入機種の告知 | ガラス面・島端 | 3〜4 | 週次 |
| リニューアル・グランドオープン | 認知の刷新 | 外看板・のぼり・折込 | 3 | 年数回 |
| 周年・記念日 | 常連の再来店 | 店内全般 | 3 | 年1〜数回 |
| イベント・特定日 | 来店動機づけ | 島端・休憩所 | 2〜3 | 週次 |
| 求人 | 応募獲得 | 入口外・休憩所 | 5〜6 | 常設 |
| 注意喚起・マナー | 運営上の告知 | 店内各所 | 1〜2 | 常設 |
注目してほしいのは「載せる情報の数」の列です。来店告知や求人は情報が多く、イベント告知や注意喚起は少ない。この数の違いが、そのまま文字の大きさと掲示場所の制約になります。
ポスターの文字サイズは好みで決めるものではありません。国土交通省の「公共交通機関旅客施設の移動等円滑化整備ガイドライン」では、視認距離ごとに必要な文字の高さが示されています。看板やサインの設計で広く使われている目安です。
| 視認距離 | 和文の文字高(下限) | ポイント換算の目安 |
|---|---|---|
| 40m | 160mm | 約453pt |
| 30m | 120mm | 約340pt |
| 20m | 80mm | 約227pt |
| 10m | 40mm | 約113pt |
| 5m | 20mm | 約57pt |
| 1〜2m | 10mm | 約28pt |
この表は、ひとつの式にまとめられます。
覚えておく式はこれだけ
和文の文字高(mm)= 視認距離(m)× 4
20m先から読ませたいなら80mm。10mなら40mm。逆に「文字高60mmで作った」なら、読めるのは15mまで。それ以上離れた人には届いていません。
これをパチンコ店の掲示場所に当てはめると、こうなります。A1(594×841mm)に主見出しを置いたとき、ポスターの高さに対して何%を文字が占めるべきかまで書きました。
| 掲示場所 | 見る距離 | 主見出しの最小文字高 | A1縦の高さに対する比率 |
|---|---|---|---|
| 幹線道路沿いの外看板 | 20〜30m | 80〜120mm | 10〜14% |
| 駐車場から見る壁面・ガラス面 | 10〜15m | 40〜60mm | 5〜7% |
| エントランス正面 | 3〜5m | 12〜20mm | 1.5〜2.5% |
| 島端・機種POP | 1〜2m | 10mm | 約1.2% |
| カウンター・レジ横 | 0.5m | 10mm(下限) | 約1.2% |
ここで効いてくるのが、さきほどの「情報の数」です。A1の高さの14%を1行の見出しが占めるなら、そのポスターに他の要素はほとんど入りません。道路沿いに貼るポスターに開店時間や特典の説明を入れても、物理的に読めるサイズにならないということです。
視認距離と必要な文字高
棒の長さは必要な文字高に比例。距離が2倍になると、必要な文字も2倍になります。
距離の次に効くのが、見る人がどう通り過ぎるかです。車で通る人と、立ち止まって見る人では、使える秒数がまったく違います。
| 通り方 | 見ている時間 | 要素数の上限 | 入れられる内容 |
|---|---|---|---|
| 車で通過(時速30km前後) | 2〜3秒 | 2つ | 何の告知か+日付 |
| 歩いて通過 | 4〜5秒 | 3つ | 誰が+いつ+何を |
| 立ち止まって見る | 10〜15秒 | 5〜6つ | +時間・特典・QRコード |
「要素」とは、視線が一度止まる情報のかたまりのことです。タレント名、日付、時間、特典、店名ロゴ、QRコード。これを数えて、上限を超えていたら削ります。削れないときは、掲示場所を変えるか、2枚に分けるほうが正解です。
同じA1でも、距離が変われば版面はこうなる
道路沿い・20m
要素2つ/文字高80mm
エントランス・3m
要素6つ/文字高12mm
紙のサイズは同じA1。違うのは距離だけですが、入れられる情報の量はこれだけ変わります。
「A1で」と言われても実寸が出てこないと判断できません。よく使うものだけまとめました。A判とB判はどちらも縦横比が1:1.414で共通です。この点が後の展開で効いてきます。
| 規格 | 実寸 | 主な用途 |
|---|---|---|
| A0 | 841×1189mm | 大型の店頭掲示 |
| A1 | 594×841mm | 店頭スタンド看板の定番 |
| A2 | 420×594mm | 店内掲示 |
| A3 | 297×420mm | 島端・休憩所 |
| B1 | 728×1030mm | 大型の店内掲示 |
| B2 | 515×728mm | 店内掲示の定番 |
| B3 | 364×515mm | カウンター周り |
| のぼり | 600×1800mm | 店外・駐車場 |
| Instagram フィード | 1080×1080px | SNS告知 |
| Instagram 縦型 | 1080×1350px | SNS告知 |
| ストーリーズ・ショート | 1080×1920px | SNS告知 |
コストを左右するのはここです。判断基準はひとつだけ、縦横比が同じかどうか。比率が同じなら拡大縮小で済み、比率が変わるなら中身の再設計が必要になります。
| 展開先 | 縦横比 | A1縦のデザインからの展開 |
|---|---|---|
| A2・A3・B1・B2ポスター | 1:1.414 | 拡大縮小でほぼそのまま |
| のぼり(600×1800mm) | 1:3 | 縦に細長くなるため再設計 |
| Instagram フィード | 1:1 | 再設計 |
| ストーリーズ・ショート | 9:16 | 再設計 |
| 店内サイネージ(横型) | 16:9 | 縦横が逆になるため再設計 |
「再設計」といっても、ゼロからやり直すわけではありません。写真・ロゴ・配色・書体はそのまま引き継いで、配置と文字量だけを組み替える作業です。最初に依頼する時点で「のぼりとSNSにも展開したい」と伝えておけば、その前提で元データを組めるので、後から頼むより安く早く済みます。
来店告知のように毎回作るものは、一度起こしたデザインを次回以降の告知に展開するという進め方もできます。写真と日付・お名前を差し替える形なので、2回目以降は費用も納期も抑えられますし、同じ店舗の告知として見た目のトーンが揃うという利点もあります。
制作会社とのやり取りが長引く原因は、ほぼこの6つのどれかが決まっていないことです。逆に言えば、これが揃っていれば初回のやり取りで着手できます。
距離が分かれば、あとは決まります
「どこに貼るか」さえ決まっていれば、サイズも文字量も逆算できます。写真の切り抜き・補正からポスター構成、のぼりやSNSへの展開まで、まとめてご相談いただけます。
サイズが同じ比率でも、そのままではおすすめしません。屋外は20m前後、店内は3m前後で見るため、必要な文字の大きさが5倍以上違います。屋外用をそのまま店内に貼ると情報が足りず、店内用を屋外に貼ると何も読めません。写真と配色は共通のまま、文字量と配置だけを2パターン組むのが実務的です。
紙を大きくしても、文字を大きくしなければ読めません。A1をA0に拡大すれば文字も1.19倍になりますが、20m先で必要な80mmに届いていなければ結果は同じです。先に「何m先から読ませるか」を決めて文字高を出し、その文字が収まる紙のサイズを選ぶという順番が正しい進め方です。
使えます。最近のスマホは1200万画素以上あり、A1でも実用的な解像度が確保できます。むしろ問題になりやすいのは解像度より撮影条件で、店内の照明で色がかぶっていたり、背景に余計なものが写り込んでいるケースです。色の調整や背景の処理はレタッチで対応できるので、撮り直しの前にご相談ください。
「見る人がその場で行動できる最小限」が基準です。来店告知なら、誰が・いつ来るかの2つがあれば告知として成立します。時間や特典は、立ち止まって見る場所に貼るポスターにだけ足す。余白は寂しさではなく、残した情報を目立たせるための道具だと考えると判断しやすくなります。
縦横比が変わるものは配置の組み替えが必要になるため、別途費用がかかります。ただし、最初から展開先を伝えておけば、その前提で元データを作るので、後から個別に頼むより費用も納期も抑えられます。同じ比率のポスターサイズ違い(A1→B2など)であれば、拡大縮小で対応できます。
パチンコ店のポスターで判断すべきことは、突き詰めると次の3つです。
デザインの好みの話に入る前に、この3つが決まっているかどうかで仕上がりが変わります。逆にここさえ押さえておけば、社内で作る場合でも大きく外すことはありません。
用途ごとのさらに詳しい作り方は、こちらの記事にまとめています。
ポスター1点から、サイズ展開までご相談いただけます
写真レタッチと広告デザインを社内一貫で対応しています。来店告知・新台入替・イベントPOPを、1点ずつご依頼内容に合わせて制作します。店頭掲示用・のぼり用・SNS用と、用途ごとのサイズ展開にも対応します。
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